今年前半(2〜3月)は比較的スムーズだった特定技能1号の審査ですが、ゴールデンウィーク明けから様子が一変しました。5月以降は「書類を出しても結果が来ない」という声が急増し、実際に以下のような遅延が目立っています。
特定技能1号で起きていること
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在留資格認定証明書(COE)の交付まで
これまで平均45日前後だったものが 60日超え にシフト。 -
技能実習→特定技能への在留資格変更
55日前後だった処理が 常時60日以上 へ。
背景には
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制度が浸透して申請総数が増えたこと
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2027年スタート予定の「育成就労制度」を見据え、企業側が前倒しで採用を進めていること
が絡み合っています。
技能実習にも“影響の波”
技能実習3号への移行・更新も処理が伸びがちで、月によっては 80日超 の報告があります。審査項目が多いタイミングに差し掛かっているため、こちらも油断できません。
スケジュールを組むときの鉄則
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面接から入社までは最低3か月を確保
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審査だけで2か月、本国手続きで+数週間がデフォルト。
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国内在留者でも“即戦力”と思わない
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在留資格変更は国内申請でも2か月強。
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海外在住候補者は追加ステップを忘れず
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COE交付後に
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本国での「海外労働許可」
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在外公館でのビザ発給
が必要。窓口予約制の地域だとさらに延びる。
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書類不備=+1〜2週間のペナルティ
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技能実習からの移行は提出物が多いため、ダブルチェック必須。
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今すぐ出来る“渋滞対策”チェックリスト
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面接時点で「最短入社日は○月○日」と逆算して共有する
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社内用の提出書類チェックリストを標準化
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候補者と週1で進捗をオンライン確認(本国側手続きの遅延を早期発見)
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育成就労制度の最新情報をウォッチし、要件変更に備える
まとめ
「余裕」と「見える化」が命綱。
審査の遅れは申請者側ではどうにもできません。だからこそ、
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リードタイム3か月を“最低ライン”として計画する
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進捗を関係者全員で共有し、ずれ込みを早期に可視化する
この2点が採用競争で後れを取らない鍵になります。
登録支援機関として、審査動向のモニタリングから書類の事前レビュー、本国との連携までワンストップでサポートいたします。お気軽にご相談ください。