若くして管理職になった僕は、「正しい側」に立っていると思い込んでいた

正直に言います。
若い頃の私は、管理職としてかなりおごっていました。

年齢の割に早く責任ある立場を任され、
「結果を出している」「評価されている」という自覚もありました。
今思えば、それが一番危険な状態だったと思います。

当時の私は、
自分は“正しい側”にいる
そう無意識に思っていました。

正しさで人を動かせると思っていた

管理職になってからの私は、
現場で起きる問題に対して、すぐに答えを出していました。

・ルールは守るべき
・数字はこうあるべき
・社会人としてそれはおかしい

どれも、間違ってはいません。
でも私は、その「正しさ」をそのまま相手に突きつけていました。

相手が新卒であっても、
経験が浅くても、
不安を抱えていても、
関係ありませんでした。

正しいのだから、分かるはずだ
分からないなら、甘えているだけだ

そう思っていたんです。

「指導しているつもり」で、聞いていなかった

今振り返ると、
私はほとんど人の話を聞いていませんでした。

相談を受けても、
「それはこうすればいい」
「前にも言ったよね」
「社会では通用しない」

答えを返すのは早い。
でも、相手の背景や感情には、ほとんど目を向けていなかった。

当時の私は、
マネジメント=間違いを正すこと
だと思っていました。

でも本当は、
マネジメント=人が動ける状態をつくること
だったんです。

気づいたときには、誰も本音を言わなくなっていた

怖いのは、
その場では何も問題が起きていないように見えることです。

注意すれば、みんな「はい」と言う。
反論もない。
表面的には、統制が取れているように見える。

でも実際は、
少しずつ空気が変わっていました。

・質問が減る
・相談が減る
・雑談がなくなる

そして最後に来るのが、
突然の退職です。

管理職として、一番最初に失敗していたこと

私は、
「自分がどう見られているか」を考えていませんでした。

部下はどう感じているか。
安心して失敗できているか。
弱音を吐ける空気があるか。

そういうことより、
「正しくあること」を優先していた。

今なら分かります。

管理職が一番最初にやるべきことは、
正しさを示すことではなく、安心をつくることだと。

今の自分なら、こうする

もし今、当時と同じ状況に戻れるなら、
私はまずこう言うと思います。

「分からないことは、分からないって言っていい」
「失敗しても、すぐ評価は下げない」
「正しさより、まず話を聞く」

管理職が“強く”なる必要はありません。
管理職が“安全”であることの方が、
現場にとっては何倍も大事です。