こんにちは、エスエーふくし+です。
今回は、介護分野における特定技能外国人の現状や新しい制度、そして学びのヒントについて、包括的にご紹介します。
◆特定技能外国人の現状
令和7年6月末の時点で、協議会に登録されている特定技能外国人は26,661人。わずか5か月で5,800人近く増加しました。国籍別では、インドネシア(26.5%)、ベトナム(24.4%)、ミャンマー(22.1%)が大きな割合を占め、フィリピンやネパールも続きます。
また、出入国在留管理庁の発表によれば、令和7年2月末時点で介護分野の特定技能在留者は47,063人。数字を見ても、外国人介護人材が現場を支える存在になっていることが分かります。
人材不足が続く介護業界において、彼らの存在は欠かせないものとなりつつあります。これからは「数」だけでなく、安心して働き続けられる「環境づくり」がより重要です。
◆介護福祉士国家試験と新しい制度
来年1月25日には第38回介護福祉士国家試験が実施されます。外国籍の方にはふりがな付き問題用紙や試験時間1.5倍延長といった配慮があり、受験環境が整えられています。
さらに注目されるのが、今年度から導入される**「パート合格制度」**です。試験を3つのパートに分け、合格した部分は翌年・翌々年の受験が免除される仕組みです。これにより、学習負担が軽くなり、挑戦しやすくなります。
厚生労働省では、外国人介護人材向けに学習テキスト・専門用語集・一問一答集を無料公開しています。14か国語に対応しており、母国語を交えながら学べる点が安心材料です。資格取得への道がより身近になったといえるでしょう。
◆日本語学習と現場での支援
制度の整備と同じくらい大切なのが「日本語学習」です。特に非漢字圏の外国人にとって、最大の壁は「漢字」。
現場で必要なのは「書く力」よりも「読む力」です。メニューや記録、掲示物など日常で求められるのは読解力。おすすめは単語帳を活用し、漢字+読み方+母国語の意味をセットで覚える方法です。繰り返し読む練習によって、仕事で役立つ力が効率よく身につきます。
◆ネットワークと今後の展望
日本で経験を積んだ外国人介護人材の「その後」にも新しい取り組みがあります。今年8月にはベトナム・ハノイで、帰国した介護人材を対象とした交流会が開催予定です。帰国後もネットワークをつくり、情報発信やキャリア形成につなげる試みです。
介護分野の特定技能制度は、受け入れから定着、そして帰国後の活躍までを見据えた仕組みへと広がりつつあります。
◆まとめ
特定技能外国人は、すでに介護現場を支える大きな存在となっています。
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登録者数・在留者数ともに増加中
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国家試験に「パート合格制度」が導入
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多言語教材による学習支援
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日本語学習の工夫と現場支援の重要性
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帰国後ネットワークによる新しい可能性
エスエーふくし+としても、外国人介護人材が安心して働き、学び続けられる環境を応援していきます。制度の活用と支援の工夫を重ねながら、一緒に未来の介護を築いていきましょう。