新卒がほぼ全員辞めたあと、
現場は静かでした。
怒号もない。
混乱もない。
ただ、人がいない。
当時の私は、
「立て直さなければ」
「次は失敗できない」
そう考えていました。
でも本当は、
一度、完全に壊れていたんだと思います。
管理職として、何も言い訳できなかった
あの出来事について、
環境のせいにもできました。
制度のせいにも、
人材のせいにもできた。
でも、
どれも違う。
管理していたのは、
間違いなく自分でした。
辞めた理由は人それぞれでも、
「全員が辞めた」という事実だけは、
管理職の責任以外の何ものでもない。
そこから、
逃げることはできませんでした。
失敗のあと、何が一番きつかったか
一番きつかったのは、
誰かに怒られることではありません。
「次はうまくやれよ」
「いい経験になったな」
そう言われることでもない。
一番きつかったのは、
自分の中で、納得がいかなかったことです。
あれは、本当に正しかったのか。
あれは、仕方なかったのか。
その問いが、
ずっと消えませんでした。
それでも、現場に戻った理由
正直、
管理職を辞める選択もありました。
人を預かる怖さ。
判断一つで、誰かの人生が動く重さ。
もう背負いたくない、
そう思ったこともあります。
それでも現場に戻ったのは、
逃げたままでは、
何も終わらないと思ったからです。
今の自分が、いちばん大切にしていること
今の私は、
「正しい管理職」になろうとはしていません。
代わりに、
次のことだけを大切にしています。
・すぐ答えを出さない
・感情を否定しない
・孤独を奪わない
・辞める前に、話せる場所をつくる
これができれば、
完璧じゃなくてもいい。
マネジメントに、正解はなかった
この10本の記事を書いて、
改めて思います。
マネジメントに、
一つの正解はありません。
あるのは、
そのときの人、その場、その関係性。
だからこそ、
失敗する。
でも、
失敗したまま終わらせないことはできる。
あの現場が教えてくれたこと
全員が辞めた現場は、
私にとって、
今でも一番大きな失敗です。
でも同時に、
管理職としての土台を
作ってくれた出来事でもあります。
人は、
正しさでは動かない。
関係性で動く。
そして、
関係性は、
管理職の態度で決まる。
これから管理職になる人へ
もし今、
これから人を任される立場にいるなら、
これだけは伝えたい。
・正しくあろうとしなくていい
・強くなろうとしなくていい
・全部分かろうとしなくていい
ただ、
人の前に立つ覚悟だけは、持ってほしい。
逃げないこと。
聞くこと。
待つこと。
それができれば、
人は、簡単には辞めないと思います。