こんにちは。
前回のブログでは、令和7年度から導入される「パート合格制度」について速報的にご紹介しました。
今回はその制度の中身について、現場で働く皆さんや受験を予定している方に向けて、より具体的に解説していきます。
■ パート合格制度とは?おさらい
これまでの国家試験は「全体の総得点」で合否が決まり、不合格なら全科目を翌年も再受験する必要がありました。
新制度では、試験を3つの「パート」に分けて、それぞれ合否を判定。
合格したパートは2年間、再受験が免除されるようになります。
■ 試験はどう3つに分かれるの?
国家試験は以下のような3つのパートに分割されます(試験科目名はここでは割愛し、わかりやすく説明します):
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Aパート:介護の基本、コミュニケーション、生活支援など“対人援助の基礎”となる領域
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Bパート:認知症や障害の理解、医療的ケアなど“身体と疾患に関する知識”中心
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Cパート:介護過程や総合問題など、実践的な“応用力・統合力”を問う内容
これにより、自分がどの分野に強く、どの分野に課題があるかを把握しやすくなります。
■ 初回と再受験の流れ
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初回受験時:全パートを受験(従来と同じ)
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2回目以降:合格済みのパートは免除され、不合格パートのみの受験が可能(※希望すれば全パート再受験も可)
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パート合格の有効期限:合格した年を含めて「2年間有効」
つまり、1年目にAとBに合格した方は、2年目・3年目はCパートだけに集中すればOK。負担を分散できます。
■ 合否の判定方法も変わる?
これまでのように「全体得点」での合否判定に加えて、「パートごとに合格点を超えていれば、そのパートは合格」と判定する仕組みになります。
パートごとの得点状況が個別に通知されるため、自分の弱点を把握しやすくなります。
■ 試験当日の流れにも配慮あり
試験は1日で実施されますが、以下のように運営される予定です:
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午前中にAパート
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午後にBパートとCパート(同時刻に開始、片方のみ受験可)
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パートごとの退出も可能なので、必要な試験だけ集中して受けられます
このように、受験者の集中力や負担に配慮した実施方法もポイントです。
■ 現場から見たポイント
実務経験ルートで受験する方が多い中、「働きながら一発合格」を目指すのは非常にハードルが高い現状がありました。
パート合格制度によって、スケジュールや体調に合わせた学習計画が立てやすくなり、「無理なく国家資格を目指せる」環境が整いつつあります。
外国人受験者にとっても、日本語や専門知識の学習にかける時間を柔軟に設計できる点は大きな利点です。
■ まとめ:あきらめずに、次の一歩を
今回の制度は、「できるところから着実に合格していく」という、非常に現実的で支援的な制度です。
これから受験を考えている方にとっても、「まずは1パート合格を目指そう」という気持ちで、一歩を踏み出すきっかけになります。
弊社でも、制度の詳細解説や学習サポート、受験対策講座などに力を入れていく予定です。
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