この連載では、有限会社S.A.アソシエーションの仕事や考え方について、できるだけ正直に書いてきました。
きれいな話は多くありませんでしたし、読んでいて「厳しい」「しんどそう」と感じた方もいると思います。それでも、ここまで読んでくださった方には、心から感謝しています。
最終回では、私が代表として一番大切にしていること、そしてこれから一緒に働く人に伝えたいことを書きたいと思います。
合わない人を排除したいわけではない
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
私は、「価値観が合わない人を排除したい」と思って、この連載を書いてきたわけではありません。誰かを選別したり、線を引いて優劣をつけたいわけでもありません。
ただ、合わない価値観のまま無理に一緒に働くことで、誰かが必ず苦しくなることを、これまで何度も見てきました。
本人が消耗し、周囲が疲弊し、支援の質が落ちる。その結果、一番影響を受けるのは、支援を必要としている人たちです。
それだけは、避けたいと思っています。
価値観が合う、ということ
ここで言う「価値観が合う」とは、考え方がすべて同じという意味ではありません。
意見が違うこともあります。判断に迷うこともあります。時には衝突することもあるでしょう。
それでも、次の点が共有できていれば、一緒に仕事ができると考えています。
・感情よりも事実を大切にする
・一人で抱え込まず、相談する
・できないことを誤魔化さない
・支援を「仕事」として続ける意識を持つ
この土台があれば、考え方の違いはむしろ強みになります。
会社を大きくすることが目的ではない
よく、「これから会社をどう大きくしていくんですか」と聞かれます。
もちろん、事業を安定させ、継続していくことは大切です。しかし、人数を増やすことや、規模を広げること自体が目的ではありません。
私が目指しているのは、無理なく、事故なく、長く続く組織です。
そのためには、価値観が合う人と、丁寧に仕事を積み重ねていくことが欠かせません。
長く働けることを、何より大切にしたい
この仕事は、短距離走ではありません。気力や勢いだけで続けられる仕事でもありません。
だからこそ、無理をしすぎないこと、完璧を求めすぎないこと、助けを求められることが、とても重要になります。
「長く働けるかどうか」は、能力や根性よりも、環境と価値観の相性で決まると感じています。
合う人が、安心して続けられる。
合わないと感じたら、無理に続けなくていい。
そう言える会社でありたいと思っています。
最後に
ここまで読んで、「それでもやってみたい」と感じた方がいるなら、その気持ちはとても大切だと思います。
楽ではありませんし、報われないと感じることもあります。それでも、確実に誰かの生活を支える仕事です。
価値観が合う人と、長く、静かに、誠実に仕事をしていく。
それが、有限会社S.A.アソシエーションのこれからです。
この連載が、働く場所を考える一つの材料になれば幸いです。