当時の私は、よくこの言葉を使っていました。
「期待しているから、言っているんだよ」
「君ならできると思っている」
管理職として、
悪い言葉だとは一切思っていませんでした。
むしろ、前向きで、誠実で、
相手を信じている証拠だと思っていました。
でも今振り返ると、
この言葉が、現場を静かに苦しめていたことに気づきます。
「期待」は、受け取る側が決める
管理職の立場になると、
「期待している」という言葉を、簡単に使ってしまいます。
でも、
期待がプレッシャーになるかどうかは、
言った側ではなく、受け取った側が決めるんですよね。
特に新卒や経験の浅い職員にとって、
管理職からの「期待」は、こう聞こえていたはずです。
・失敗できない
・応えなければ評価が下がる
・できなかったら失望される
私はそこまで考えていませんでした。
支える前に、投げてしまっていた
一番の問題は、
期待を伝えるだけで、支えをセットにしていなかったことです。
「期待している」
でも、具体的に何をどうすればいいのかは曖昧。
困ったときに、
どこまで相談していいのかも分からない。
結果、現場ではこうなります。
・一人で抱え込む
・失敗を隠す
・相談する前に疲れ切る
私は、
「期待」という言葉を投げて、
その後のフォローをしていませんでした。
「期待している」は、逃げ場を奪うことがある
今なら分かります。
「期待している」という言葉は、
使い方を間違えると、
相手の逃げ場を奪ってしまいます。
・できないと言えない
・助けてと言えない
・弱音を吐けない
管理職の何気ない一言が、
現場では重くのしかかっていた。
私はその重さに、
当時まったく気づいていませんでした。
今の自分なら、こう言う
今なら、
「期待している」という言葉を使うとき、
必ずセットでこう伝えます。
「できなくてもいい」
「途中で立ち止まっていい」
「困ったら、必ず一緒に考える」
期待は、
守るものではなく、共有するもの。
管理職が一人で握っている期待は、
現場にとっては重荷になります。
マネジメントで大切なのは、期待より「安全」
この経験から学んだのは、
人は「期待」で動くのではなく、
安全な環境があって初めて動けるということです。
安心して失敗できる。
安心して相談できる。
安心して立ち止まれる。
それがあって、初めて期待は力になります。