在留資格「特定技能」って本当に使える?

介護業界の視点から制度をまるごと検証!

「人手が足りないから外国人を採用したい。でも“特定技能”って、実際どうなの?」
そんな疑問を、介護業界の方からよく聞きます。

結論から言えば、特定技能制度は“使える”制度です。ただし、事前準備と支援体制がカギになります。
この記事では、登録支援機関として、また介護現場の経験者としての視点から、制度のリアルな使い勝手を解説していきます。


■ 特定技能制度とは?介護分野での位置づけ

「特定技能」は、2019年に創設された在留資格で、外国人が日本国内で即戦力として働くことを目的とした制度です。
対象は12分野で、その一つが「介護」です。

【制度の基本ポイント】

  • 日本語(N4以上)と技能試験(介護)に合格した外国人が対象

  • 受け入れには「雇用契約+登録支援」が必須

  • 最長5年間、日本全国の事業所で働くことが可能

  • 特定技能1号には家族帯同なし(2号から可能。ただし介護分野では2号は未設置)

技能実習制度とは異なり、転職が可能であることも特徴です。
つまり「働きやすさ」「長く働ける環境」を提供しないと、辞められてしまうリスクもあるということです。


■ 介護業界におけるメリット:人手不足の現場に希望を

介護業界で特定技能制度を活用する最大のメリットは、一定レベルの知識と日本語力を持った人材が来ることです。

  • 試験に合格している=介護の基本的な知識がある

  • 日本語能力N4程度=日常会話や業務上のやりとりは可能

  • 最長5年在留できる=腰を据えた育成ができる

  • 登録支援機関が生活支援を担う=現場の負担を軽減

採用後すぐに介護職員初任者研修を受けさせることも多く、1〜2年で現場の中心になっていくケースも珍しくありません。


■ 課題と注意点:制度を“活かす”には準備が9割

ただし、「制度があるから安心」と思っていると、思わぬ落とし穴にはまります。
現場でよくある課題は以下の通りです。

🔸 手続きの煩雑さ

在留資格の申請書類、雇用契約、支援計画の作成など、
初めての場合は専門家のサポートがないと難しいのが現状です。

🔸 日本語力の“ズレ”

N4合格はあくまで「最低限の基礎力」。
介護用語や専門的な表現、方言などでつまずくケースも多いです。

🔸 ミスマッチのリスク

文化・価値観の違いを理解せず、現場と外国人スタッフがすれ違うこともあります。
これは支援機関がしっかりと橋渡し役になることが求められます。


■ 当社の支援体制:小規模事業者にも安心の導入サポート

当社では、特定技能外国人の受け入れを検討する介護事業者向けに、完全サポート体制を整えています。

【主な支援内容】

  • 入国前ガイダンス・生活立ち上げ支援(住居・銀行・携帯等)

  • 現場配属後の定期面談(月1〜2回)

  • 翻訳付きマニュアル・業務研修サポート

  • 日本語学習の継続支援(オンライン教材の提供など)

  • トラブル時の通訳・仲介対応

また、小規模事業者向けプランもあり、
「1人だけ受け入れてみたい」「費用を抑えたい」という事業者様にも最適な形で導入が可能です。

さらに当社では、初任者研修・実務者研修・介護福祉士国家試験対策まで対応可能な研修機関と提携しており、
定着・成長・資格取得までを一貫してサポートできる体制を整えています。


■ まとめ:「特定技能」は“使える”。ただし“丸投げ”ではなく“伴走”がカギ

特定技能制度は、介護業界にとって極めて有効な選択肢です。
しかし、制度を“活かせるかどうか”は、準備と支援体制にかかっていると言っても過言ではありません。

  • 書類だけでなく、“人”を受け入れる体制をつくること

  • 支援機関との連携を大切にすること

  • 外国人材を「戦力」として育てる視点を持つこと

私たちは、“採用して終わり”ではなく“育って活躍する”未来まで見据えた支援を大切にしています。

特定技能を「使ってよかった」と言える施設を、一緒に増やしていきましょう。