介護の特定技能外国人が約8万人に|協議会の変更点と育成就労の手続き

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監修・執筆:有限会社S.A.アソシエーション

介護分野で働く特定技能外国人は、2026年6月末で79,884人になりました。半年で約1万2千人の増加です。

2026年8月28日には、受入れ機関が必ず加入する協議会が「介護分野における特定技能・育成就労協議会」に生まれ変わりました。2027年4月に始まる育成就労でも、この協議会への入会が受入れの第一歩になります。この記事では、2026年9月末に公表された協議会の最新情報をもとに、介護事業者が押さえておきたいポイントを整理します。

この記事でわかること
  • 介護の特定技能外国人の最新人数と、国籍の内訳
  • 協議会の名称変更と、入会規程の改正で変わったこと
  • 育成就労で受け入れるときの4つの手続きステップ
  • 国家試験やキャリアアップに使える費用支援制度
  • 10月1日からの在留手数料の改定など、その他の注意点

介護の特定技能外国人は約8万人に

出入国在留管理庁の速報値では、介護分野の特定技能外国人は2026年6月末で79,884人です。2024年末からの1年半で、およそ1.8倍に増えました。

出典:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表」(2026年は速報値)

受入れ見込数(上限)は2028年度末までで126,900人です。6月末時点で上限の約63%に達しています。分野ごとの充足率は出入国在留管理庁の資料で確認できます。

協議会の登録者は6万人超。国籍はインドネシアとミャンマーで6割

2026年8月末時点で協議会に登録している受入れ機関は12,492法人・31,707事業所、特定技能外国人は61,743人(退職者を除く)です。国籍は次のとおりです。

順位 国籍 人数 割合
1 インドネシア 19,785人 32.0%
2 ミャンマー 18,185人 29.5%
3 ベトナム 8,987人 14.6%
4 ネパール 5,601人 9.1%
5 フィリピン 4,865人 7.9%
— その他(中国、スリランカ、インドなど) 4,320人 7.0%

出典:介護分野における特定技能・育成就労協議会 メールマガジン第25号(2026年8月31日時点の協議会登録者)

i協議会への登録変更を忘れずに

新しく特定技能外国人を受け入れたときだけでなく、退職や異動のときも協議会システムでの申請が必要です。登録漏れがないか、定期的に確認しましょう。

協議会が「特定技能・育成就労協議会」に

2026年8月28日、厚生労働省は従来の「介護分野における特定技能協議会」に育成就労を加え、「介護分野における特定技能・育成就労協議会」として発足させました。特定技能と育成就労を、1つの協議会でまとめて扱う形です(厚生労働省)。

入会規程の改正で「行動規範の遵守」が明記された

同じ日に入会規程も改正されました。構成員は、入会証明書に書かれた遵守事項と、協議会が定める行動規範を守ることが明記されています。

!守られていない場合は脱退手続きの対象に

遵守事項や行動規範が守られていないと、入会規程に基づき協議会が脱退手続きを行うとされています。協議会に入っていることは特定技能の受入れ要件なので、受入れそのものに影響します。改正後の入会規程に一度目を通しておきましょう。

なお、特定技能の申請システムと入会証明書は、当面これまでのものがそのまま使われます。

育成就労で受け入れるときの4ステップ

育成就労で介護人材を受け入れる法人は、育成就労計画の認定申請より前に協議会へ入会し、入会証明書を受け取る必要があります。すでに特定技能で協議会に入っている法人も、育成就労用の申請が別に必要です。

  1. 協議会へ入会申請する育成就労用の申請フォームから申請。確認後、通常2〜3週間で入会証明書が届く(2026年8月時点の目安)
  2. 外国人育成就労機構に計画の認定を申請する協議会の入会証明書の写しなどを提出
  3. 地方出入国在留管理局に在留の申請をする育成就労計画の認定通知書などを提出
  4. 協議会システムに外国人の情報を登録する受け入れた日から4か月以内。登録の受付は2027年5月末以降に始まる予定

入会申請は、厚生労働省の育成就労制度のページにある「手続きの流れ・申請一覧」から行います。手続きの全体像はこちらの資料にまとまっています。

i2027年5月に申請システムが新しくなります

新しい協議会申請システムへの移行は2027年5月の予定です。それまでは、特定技能は今の「特定技能協議会申請システム」、育成就労は「育成就労実施者向けWebフォーム」で受け付けます。

国家試験・キャリアアップに使える支援制度

外国人職員の介護福祉士取得を後押しすると、在留資格「介護」への移行で長く働いてもらえます。協議会の巡回訪問では、次の支援制度を知らない受入れ機関もあったと報告されています。

貸付・返済免除

実務者研修受講支援貸付事業

20万円以内

実務者研修の受講者が借りられます。修了後、介護福祉士として2年間働くなどの条件を満たすと返済が全額免除されます。

給付

教育訓練給付金(一般教育訓練)

受講費の20%

上限10万円。雇用保険の加入期間などの条件を満たす人が対象です。在職中で雇用保険に入っている職員は対象になる可能性があります。

無料講座

介護福祉士国家資格取得支援講座

受講料0円

2026・2027年度の国家試験を受ける予定で、日本語N3程度以上の外国人が対象。会場かオンラインで受講できます(日本介護福祉士会)。

このほか、都道府県ごとに補助金や研修、相談窓口などの支援策があります。国際厚生事業団(JICWELS)が都道府県別の支援策一覧を公開しているので、自社の地域で使えるものを確認しましょう。各制度の条件や申請方法は、それぞれの窓口で確認してください。

巡回訪問と、そのほかの注意点

巡回訪問は2026年度も実施中

協議会事務局(JICWELS)は、特定技能外国人の受入れ事業所への巡回訪問を続けています。2026年8月末までに、直接訪問91事業所、遠隔63事業所で296人の訪問を終えました。対象の事業所には、協議会システムに登録したメールアドレスに案内が届きます。

特に、特定技能外国人を訪問介護などの訪問系サービスに従事させている事業所には、遵守事項が守られているかを確認する巡回訪問が定期的に行われます(厚生労働省通知)。メールの見落としがないようにしましょう。

2026年10月1日から在留手続の手数料が改定

在留資格の変更や在留期間の更新などの手数料が、10月1日から改定されました。新しい手数料は、許可される在留期間の長さによって額が分かれます。9月30日までに申請した分は、許可が10月以降でも改定前の額です(出入国在留管理庁)。誰が手数料を負担するか、社内ルールも確認しておきましょう。

災害時の多言語情報を職員に共有する

出入国在留管理庁の外国人生活支援ポータルサイト「緊急・災害」には、多言語の防災アプリや「生活・就労ガイドブック」がまとまっています。台風や地震に備えて、外国人職員に紹介しておくと安心です。令和8年熊本地震の影響で期限内に在留申請ができない人向けの案内も、同庁のページに出ています。

2027年4月から特定技能の支援体制の要件が変わる

1号特定技能外国人への支援体制の要件が、2027年4月1日から改正されます。支援責任者・支援担当者の選び方や、1人あたりの支援人数の上限などが変わります(出入国在留管理庁)。自社支援か委託かを早めに見直しましょう。

介護事業者が今やるべき6つのこと

  1. 協議会システムの登録内容(新規受入れ・退職・異動)が最新か確認する
  2. 改正後の入会規程と行動規範を読み、社内の担当者で共有する
  3. 育成就労で受け入れる予定なら、協議会への入会申請を早めに済ませる(証明書まで2〜3週間)
  4. 国家試験を目指す職員に、貸付・給付金・無料講座を案内する
  5. 自社の都道府県で使える補助金や研修をJICWELSの一覧で調べる
  6. 在留手数料の改定と、2027年4月の支援体制の改正に合わせて社内ルールを見直す

よくある質問

介護分野の特定技能外国人は今何人いますか?

出入国在留管理庁の速報値で、2026年6月末時点で79,884人です。受入れ見込数126,900人の約63%にあたります。

「介護分野における特定技能協議会」はどうなりましたか?

2026年8月28日に育成就労を加えた「介護分野における特定技能・育成就労協議会」に移行しました。特定技能の申請システムと入会証明書は、当面これまでどおり使えます。

特定技能で協議会に加入済みなら、育成就労の入会申請は不要ですか?

いいえ、必要です。育成就労で受け入れる場合は、すでに加入済みの法人も育成就労用の申請フォームから手続きをします。入会証明書は通常2〜3週間で発行されます。

外国人職員の介護福祉士取得に使える支援はありますか?

実務者研修受講支援貸付(20万円以内、条件を満たせば返済免除)、教育訓練給付金(受講費の20%、上限10万円)、日本介護福祉士会の無料の国家資格取得支援講座などがあります。

まとめ

介護の特定技能外国人は約8万人に増え、協議会は育成就労も扱う新しい体制になりました。入会規程の改正で、受入れ機関にはルールを守り続けることがこれまで以上に求められます。一方で、資格取得を支える制度も充実しています。制度を上手に使い、外国人職員が長く活躍できる職場づくりを進めましょう。

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